新商品や新サービスなど、商品開発やマーケティングに関わってる人はヒットさせるために日々考えたり試行錯誤していると思いますが、そういった人達に参考となりそうなのがこの1冊。
「バカ売れ法則大全」はSBクリエイティブ様より献本いただきました。
「バカ売れ法則大全」目次
第1章 最新バカ売れ事情から「いまどきの売れる法則」が見えてくる!
- 2カ月で200万部! 「うんこ漢字ドリル」に隠された驚くべき設計
- 過去最高! V字回復した「新江ノ島水族館」
- 家電事業に新規参入し、結果を出し続ける「アイリスオーヤマ」
- クルーズトレイン「四季島」「瑞風」が観光を活性化させる
- 予定調和を排した「AbemaTV」が地上波テレビを食う日
ほか
第2章 お客限定のヒット商品は「未来のバカ売れ」のヒントになる!
- 鋳造メーカーの炊飯器、「バーミキュラ ライスポット」は何が違うのか
- 意外性100%「YAMAHAのプール」が学校でどんどん増えている
- “どうせ売れない”を覆した缶酎ハイ「もぎたて」開発ストーリー
- 海外でも成長を続ける「QBハウス」の知られざる人事育成戦略
- 赤字でスタートした星野リゾート「リゾナーレ八ヶ岳」の再生シナリオ
ほか
第3章 今も昔も変わらず売れる「ロングセラー」の秘密を解明せよ!
- 発売から半世紀経っても愛され続ける「チョコボール」
- 日経が撤退しても存続し、影響力を持ち続ける「四季報」
- 累計13億冊! 知られざる「ジャポニカ学習帳」のスゴさ
- 大人にも人気! 「ベイブレード」が再び大ヒット
ほか
第4章 商品の勝ち組と負け組「勝敗を分けるポイント」はどこにあるのか?
- カーシェア事業で唯一黒字化できている「パーク24」の戦略
- 普通のカレー屋「ココイチ」がお客のために考えたこと
- 「はま寿司」急成長のウラに、グループの知見あり
- 飲食持ち込み自由のカラオケ「まねきねこ」 大躍進の裏側
- 駅前出店、24時間営業でも利益率が高い「磯丸水産」のカラクリ
- 泡立てネットなど身近なヒットを生み出す「小久保工業所」の商品化力
- TDLより高いチケットでも、「USJ」はなぜ急成長できた?
ほか
第5章 準備万端で販売開始「次に来るバカ売れ」はここが違う!
- 完全無人化は可能なのか ロボットが接客する「変なホテル」
- エコロジーとエコノミーを両立! 「石灰石製名刺」
- 海のゴミ「アカモク」を高級レストランに納品 一転スーパーフードに大変身
- 「オンライン診療サービス」を導入する医療機関が増えている
- ダンボール製のVRゴーグル「ハコスコ」が、60万個以上も売れている
ほか
「うんこ漢字ドリル」など、最新のヒット商品の実例から、長く愛されるロングセラー商品、そして今後ヒットさせるためのヒントとなる実例など全54例がこの1冊に詰まっています。
ヒットした実例の中で見えてきたもの
54例ものヒットの実例を読んでみて、ある程度見えた共通点は、以下の点でした。
- 固定観念にとらわれず、視点を変える
- ユーザーの潜在的なニーズを捉える
- 自社の強みを生かす
- 変えないこと、その中でベストを尽くす・突き抜けること
視点を変えて違う切り口にすることでユーザーへのヒットにつながったり、競合が気づかないユーザーの潜在的なニーズを見つけてそこを攻めることが成功につながっているようです。
また自社の強みを生かすという点では、自社の技術力を別のものでも応用にしたり、「はま寿司」の例では、同グループのゼンショーホールディングスの「すき家」や「華屋与兵衛」などがあることで、スケールメリットを活かして、仕入れと物流網のコストを抑えることで、他ではできない価格を実現することができています。
特に意外だったのはヤマハ。
ヤマハといえば、ピアノなどの音楽楽器とバイクだと思いますが、圧倒的なシェアをもっている分野が実はヤマハ電動機の「プール事業」。
ヤマハ電動機の主力製品はエンジンを積んだバイクやボートですが、プールに使われているFRP(繊維強化プラスチック)はボートに使われている素材なんだそうです。
昔のプールってコンクリートだったんですよね。
うちの中学校も当時昔ながらのコンクリートで、水深も浅かったので「お前ら飛び込むとケガするぞ」と先生に言われるほどだったなあ(笑)
ヤマハは安全性の高さをアピールして、徐々にシェアを広げていったようです。
これも自社の強みを転用させたいい例でした。
ヒットは試行錯誤の中から生まれる
見えてきた共通点などを紹介してきましたが、どの実例もやはり試行錯誤の中で生まれてきているわけで、日々のたゆまぬ努力がヒットへとつながっていくのではないでしょうか。
この1冊を読むことで、新たな視点を見つけ次の大ヒットを生み出すのはあなたかもしれません。